先端科学研究所
文部科学省のハイテク・リサーチ・センター整備事業に採択され,平成11年度先端科学研究所内にハイテク・リサーチ・センターが設立されて以来,世界的水準の研究を目指す中核的研究拠点として活躍してきました。先端を行く高度な設備を駆使した本学の教員をはじめ内外の研究者による共同研究は,産・学・官の高い評価を得てきました。その成果は,環境重視に立脚した新たなプロジェクトや地域産業との産学連携事業に活かされています。
文部科学省から新たに平成19年度私立大学学術研究高度化推進事業の「オープン・リサーチ・センター」が採択されました。(平成19年度〜平成23年度)
本プロジェクトは,循環型社会システムの構築に向け,省エネルギー,省資源,低環境負荷を実現する材料物性の評価技術・製造のイノベーション創出を促進するとともに,高度技術を有する人材を育成して,産業界へ技術移転することを目的としています。このため,プロジェクトの展開においては,埼玉工業大学のハイテク・リサーチ・センター・プロジェクト(平成16年度〜平成20年度)の研究成果を生かして,産業化に結びつく技術の開発と新技術を開発できる技術者の育成を行っています。
特に北関東の埼玉,群馬,栃木各県およびその隣接地域への支援と研究者の育成を重視し,地元企業との交流・協力を通して環境・エネルギーの新技術の開発を目指します。また,環境問題の広域性の観点から,日中韓の東アジア地域における持続可能な循環型環境保全技術,省エネルギー・クリーンエネルギーなど技術連携を促進するための高度な研究交流および国際的な若手研究者の育成と埼玉工業大学の元留学生達を掛け橋として多層な枠組みから成る国際交流とオープンな研究・コーディネイト活動を行っています。
「循環型社会を支援する 環境・エネルギーのイノベーション創出に関する研究」
経済社会の生産—消費—廃棄—リサイクルのシステムは,地球環境および生態系の循環システムの許容範囲で同調していく必要があり,循環型社会の保全,修復,改善,浄化等に関する要素技術,エネルギー危機に対応する新エネルギーと省エネルギー技術を開発する立場から,これまで埼玉工業大学で実施されてきたハイテク・リサーチ・センタープロジェクトの研究成果を生かして,主に環境・エネルギー関連の「基礎研究」,「応用研究」およびイノベーション開発にチャレンジできる「若手研究者の育成」に重点をおき,右の研究分野の研究課題を実施しています。
新しい放射線技術と材料のナノ構造の自己組織化技術およびナノ製造プロセスを開発し,バイオ,電気化学,触媒科学と表面科学の視点から環境とエネルギー技術につながる基本原理・現象の解明,制御方法の基礎研究を進めます。その効果を環境・エネルギー分野における評価技術および新素材開発に関わる基礎的な理論および実験基盤を構築します。
燃料電池を中心とした技術開発,材料創製の省エネルギー技術,大気浄化と水質浄化などの環境対応技術の開発,環境に優しい新素材・機能材料の開発と自然環境と人間の健康的な生活環境の向上を支援するバイオテクノロジーの研究を実施し,産学連携を促進します。
現在,埼玉工業大学の先端科学研究所では,近隣地域に立地する自動車と素材の大手企業と地域の中小企業,ベンチャー企業を中心とした40数社の協力を得て,産学連携の「先端科学研究所協力会」の組織・運営によって産学共同研究と研究交流活動を実施しています。本プロジェクトはこの実践に基づき,さらに若手研究者の育成を促進し,産学連携によって環境・エネルギー関連のイノベーション技術の開発と技術の実用化を着実に進めていきます。
本プロジェクトの展開においては,埼玉工業大学の先端科学研究所の設備を積極的に地元の中小企業に提供し,ポスト博士(PD)とリサーチ・アシスタント(RA)の若手研究者の受け入れをさらに活性化させ,技術講習会,企業との技術交流および国際シンポジウムの開催や共同研究などの活動を行います。このため,毎年若手フォーラムを開催し,大学院生を含む若手研究者に研究成果発表の場を提供して活動を支援しています。

